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5月 16, 2017 by Tetsu Nagayama

世界タイヤ・リムサイズ調査レポート

リムの大口径化・タイヤサイズの標準化

日本乗用車市場での標準設定リムサイズ別のシェアは軽自動車の主要サイズである14インチが31%、続いて15インチが33%となり、この2つのサイズが市場の64%を占めている。16、17インチは夫々12%を記録し、合計で24%。17インチは2012年の9%から5年で3ポイントシェアを伸ばした。18インチも市場の8%を占めるまで伸張し、19インチ以上は全体の2%となった。18、19インチも5年間であわせて3ポイントシェアを上げた形になり、リムの大口径化が進んでいる。19インチリムのメーカー別内訳としては、メルセデス31%、マツダ26%、BMW12%となっている。これをモデル別販売シェアに落とし込むとシェアNo.1はマツダCX-5(16%)であり、2位もマツダ アテンザ(10%)であるのは非常に興味深い。20インチ以上の大径ホイールではLexusが49%の圧倒的多数を占め、2位以降はメルセデス12%、トヨタ11%となっている。

1. 日本市場2016年リムサイズ

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2016年SUV販売台数の約46%は17インチリムが標準装備となっている。そのなかでも特に中型SUVに設定される225mm幅のタイヤは全体の約65%を占めている。一番需要の多いのが225/65/17であり全体の46%であることが分かった。同サイズ内のモデル別シェアは、日産Xトレイルが62%、トヨタハリアー14%となっている。また、同じ225mm幅では扁平率55若しくは60のサイズがこのクラス全体の18%程度のシェアを占めており、このサイズはSUVセグメントではほぼスバルブランド (Forester/XV)専用である。また、小型SUV用として215/55/17が全体シェア20%となっており、その中のモデル別シェアはホンダVezelが71%、日産Juke 18%、となっている。

大型SUV用の265/65/17サイズは全体の約8%となり、そのほとんどがトヨタランドクルーザープラドである。

2. 日本SUVタイヤサイズ(17インチリム 2012~2016年販売シェア)

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一方、ドイツ市場に目を向けると、SUVセグメントでのリムの大径化が進んでいることがあきらかである。2012年には17インチがSUVセグメントの53%を占めていたが、2016年には38%まで減少。代わりに、18インチが19%から29%、19インチは5%から11%まで伸張した。20インチも2012年には僅か2%であったが、2016年には6%までシェアを伸ばしている。
2016年に19インチを標準装備とするモデルのシェアは、メルセデスGLCが17%、マツダCX-5が15%、Kia Sportageが12%で上位を占めている。20インチではAudi SQ5 14%、ボルボXC90が12%、そのほかAudi Q7 11%、Jeep Grand Cherokeeが10%となっている。21インチを標準装備しているモデルとしては、Audi SQ5, Range Rover (含むSport) 、 メルセデスGLE/GLSなどに代表される大型SUVが代表的である。

3. 独SUVリムサイズ(2012~2016販売シェア推移)

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2016年の中国市場のセダンセグメントにおいては16インチホイールが42%市場トップシェアを占めている。205/55/16サイズは2012年に同セグメント内で50%であったが、2016年には66%まで伸びた。タイヤメーカーにとってはこのサイズのタイヤ供給が重要になる。このほかにも、たとえば20インチでは245/40/20のサイズが2016年に入り急激に伸びているので、常に市場を注視しておく必要がある。

4. 中国セダンタイヤサイズ(16インチリム2012~2016 販売シェア)
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以上。

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