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7月 5, 2018

2018年5月欧州新車販売台数レポート

  • 今期の販売は前年同月比0.5%増と成長は鈍ったが、2007年以来最高の販売台数を記録
  • Volkswagen T-RocやCitroen C3 Aircrossのような小型SUVの販売が勢いを増す
  • 市場全体は引き続きポジティブな状況であり、本年累計販売台数は今世紀最高に

.2018年5月の欧州自動車市場では、前年比0.5%増と昨月まで続いていた高い増加率から若干鈍化した。しかし、この数字は長期間の強い成長の後に、良く見られる安定した市場状況を表していると言えるだろう。市場全体では、ポジティブな側面を見せており、単月の販売では2007年5月より最高の、そして本年累計台数では今世紀最高の販売を記録している。国別では、ドイツが2009年以降、スペインが2007年以降で累計販売台数が最大となった。

セグメント別では、SUV以外の販売の減少をSUVの増加で補っている事が見られる。5月のSUVの販売は前年同月比24.2%増になった一方で、その他のセグメントは合計で8.5%減となった。また、SUVは調査対象の27市場中23市場でベストセラーセグメントとなり、それ以外の市場(ギリシャ、クロアチア、ルーマニア、ポルトガル)では、唯一サブコンパクトセグメントがSUVを上回った。今月のSUVの圧倒的なパフォーマンスは、長期間続いているトレンド通りであり、現在13ヶ月連続で2桁成長を続けている。

前年同月と比較すると、最も大きな成長に寄与したSUVはスモールSUVで、前年比37%増の182,000の販売を記録した。この好調な販売は、セグメントリーダーであるRenault Captur(前年比26%増)や第2世代のDacia Duster(前年比29%増)が貢献した部分が大きい。その他、Volkswagen T-RocやCitroen C3 Aircross、Opel/Vauxhall Crosslandらの市場導入もこの結果につながったと言える。

その他では、コンパクトSUVが前年比23%増の208,600台を販売し、市場の高いパフォーマンスに貢献した。またその中のVolkswagen Tiguanは欧州市場のベストセラーSUVで、その後にはNissan Qashqai、Peugeot 3008が続いている。

JATO Dynamics社のGlobal Automotive AnalystであるFelipe Munozは今期の欧州市場について次のように述べている。
「昨今のの欧州市場は、強く持続的な成長を見せているが、その販売傾向も以前とは異なった様相を見せている。代表的なものが、伝統的なセグメントに代わるSUVの大きな成長である。SUVの重要性が増していることは、現在の市場での販売実績から見ても明白である。現在販売されているほぼ3分の2がSUVであり、消費者からの需要も増加しており、また供給側である自動車メーカーもSUVのラインナップを増やしている。よって今後もSUVへの需要の集中が加速しより多くのSUVが市場に導入されるだろう。」

SUVの好調な販売にも関わらず、ディーゼル車販売が低迷を続けている為、市場の成長は抑制されている。ディーゼル車の販売は前年同月比で19%減で、そのシェアを36%に落としている。また、ガソリン車は前年比15%増で、AFV(代替燃料車)については、電気自動車やプラグインハイブリッド車の増加もあり、前年比27%増となった。

モデル別では、Volkswagen Golfが、前年同月比では4%減であったものの欧州での販売台数トップの座を維持した。ドイツとフランスでの販売減が主な要因であった(それぞれ前年比-6.6%、-29%)。Golfに続くRenault ClioやVolkswagen Polo、Ford Fiestaらは、そのポジションを維持している。一方でVolkswagen Tiguanが販売を増加させ5番手にランクインしている。その他、Dacia Sanderoが昨年の10位から6位に上昇しており、またFord FocusやRenault Capturなども好調な販売によりTOP10に返り咲いている。その他ランキング外ではあるが、Volkswagen T-Rocが好調で販売ランキングが26位とOpel/Vauxhall Mokkaの販売を上回り、スモールSUV内で4番目に多く販売されたモデルになった。

日系ブランドでは、Nissan Qashqaiが前年比-9%でモデル別ランキング11位、Toyota Yarisが17位(-3%)となっている。

以上

Download file: JATO欧州市場新車販売速報_2018年5月.pdf