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11月 11, 2018

2018年9月欧州新車販売台数レポート

  • 今月の新車販売台数は、記録的に下落しており前年同期比で23.4%減に
  • PSAグループがVWグループに代わりベストセラーカーメーカーとなり、ブランドランキングではOpel/Vauxhallが、モデルランキングではCorsaがトップとなる
  • 10月初めまでにWLTPによる認証を行った現在販売されているバージョンは全バージョンの57%にとどまる

 

今月は欧州自動車市場の新車販売台数は、この10年で最も前年から減少した月となった。今月は全販売は約112万台であり、前年より34万台減少した。この下落は、9月1日より本格的に運用が始まったWLTPに関わるところで、8月の異常な上昇の反動であると理解できる。

但し累計台数で見ると前年同期比2.3%増で、販売を約28万台を伸ばしているので、今のところは累計でみれば大きなインパクトはないともいえる。

今月の販売の減少はヨーロッパ全体で見られており、JATOの分析対象国である27ヶ国中23ヶ国が二桁減を記録した。増加したのはクロアチアのみであった。主な要因は、多くのモデル、バージョンがWLTPの認証プロセスを完了させていなく、販売できない状況であった事が大きく響いた。JATOの欧州主要22ヶ国の分析(27ヶ国の販売台数を98%カバー)では、WLTPの認証に係るデータ数と販売台数の変動には相関関係があった。

JATO Dynamics社のGlobal Automotive AnalystであるFelipe Munozは今期の欧州市場について次のように述べている。
「今期の販売減は非常に大きかったが、自動車産業をそれを予期できていただろう。そして、新プロセスであるWLTPの認証が引き続きできないモデルが引き続き残れば、この販売減も続くことは間違いない。最も大きな問題は、この減少がいつまで続くのかという事だが、それは各メーカーが市場に残したいモデルの認証を今後どれだけの時間で達成できるかによるだろう。」

燃料別にみるとこの大きな減少に影響を最も受けたのがディーゼル車であった。市場シェアは過去最少の32.9%を記録し、販売台数も前年比40%減となった。一方で、電気自動車やハイブリッド、プラグイン車といった代替燃料車は過去最高のシェア7.9%を記録している。また昨今のトレンド通りに販売台数も増やしており今期は前年比12.7%増の約8万5千台であった。

セグメント別でみるとSUVがそのシェアを引き続きのばしており、今期は販売台数こそ前年比10.9%減(販売台数:約41万台)と減少したが、市場シェアは前年の31.3%から36.4%と大きく伸ばした。WLTPはもちろんSUVにも影響しているが、SUVは他のセグメントよりも新モデルが多く、既にこの新システムに適応しているモデルが多かったため影響を少なくできたといえる。

今月は、この8年間で初めてVWグループが販売台数トップになれなかった月となった。代わりにトップとなったのが、PSAで、販売台数こそ前年比8.4%減の約20万台と減少したが、他メーカーよりも減少幅は少なかった。Peugeotブランドは自身最高のシェアを獲得し、Opel/Vauxhallについては、今月の販売台数トップのブランドとなった。
その他、Hyundai-KiaやBMWグループのシェアを伸ばしており、BMWブランドについては前年から減少を7.4%に抑え、ライバルのMercedes(前年比13.7%減)やAudi(前年比60.4%減)を上回り、ベストセラープレミアムブランドとなった。
日系ブランドの9月販売は、Toyotaが前年比 -2%のブランド別ランキング8位。続いてNissanが -45%の14位、Mazdaが -9% の18位、Suzukiが -34%の21位、Mitsubishiが+19%の23位、Hondaが -29%の24位であった。

モデル別では、Opel/Vauxhall CorsaがVolkswagen Golfを抜いて今月のベストセラーモデルとなった。Golfは2017年3月より首位を維持していたが9月は前年比71%減と大きく減速し、ランキングも13位となっている。一方でCorsaの販売はここ数ヵ月変動していたが、9月は上昇しし、特にUKやドイツ、フランスで増加がみられた。
日系ブランドの9月販売は、Toyota Yarisが前年比+2%の4位、Nissan Qashqaiが17位(-51%)、Toyota C-HRが24位(+23%)となっている。

以上

Download file: JATO欧州市場新車販売速報_2018年9月.pdf