Press Releases

Media and Insights | Media Archive | Press Releases
5月 1, 2023 by Terutaka Kawamura

2023年3月欧州新車販売台数速報

2023年第1四半期に欧州で最も販売されたのはテスラ モデルYであった

 

  • テスラ モデルYは、2023年3月、第1四半期ともにモデルランキング首位に
  • 2023年3月の新車販売台数の15%が電気自動車
  • 供給不足が緩和されたことで、市場全体で前年同月比26%増加した

 

欧州新車市場で新しいモデルが首位を獲得した。JATOの調査した欧州27カ国のデータによると、20233月と第1四半期に最も販売された乗用車は、テスラ モデルYであった。電気自動車のSUVが月間首位になったことはあったが、年初来累計で首位になったのは20233月が初めてのことである。これは、モデルY31位だった2022年の第1四半期とは大きな違いがある。

JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「生産台数が増加し、サプライチェーンの問題が少なくなったことで、テスラはようやく顧客に車両を迅速に提供できるようになった。モデル Yは、2023年末には欧州で年間販売5位以内に入るだろう」 と話している。

 

しかし、モデルYの成功は、モデル3を犠牲としており、3月には同期比42%減、2023年第1四半期には40%減となっている。Munozは「SUVの人気を考えると、セダンと比較してモデルYの需要が高まっているのは当然かもしれない」と付け加えた。

 

BEVが需要をけん引

 

当月の欧州新車販売台数は26%増の1414,815台、第1四半期は17%増の322806台となり、2019年以降で最高を記録した。Munozは「販売台数の増加は、数ヶ月前からの累積注文が、部品不足のため納車できなかったことが大きい。この成長が今後数ヶ月のさらなるインフレ圧力によってどのような影響を受けるか、注意深く見守っていく必要がある」と述べている。

 

この成長を強力にけん引したのがピュアEVBEV)で、当月の販売台数は 43%増の 21 9,000 台以上となった。すべての市場において、モデル数が増え、価格が低下し、魅力的なインセンティブパッケージがあることが、この積極的な需要増に寄与している。BEVのマーケットシェアは第1四半期で13.4%となり、欧州の第1四半期としては過去最高となった。

 

テスラの台数は、3月のBEV販売台数の28%を占め、第1四半期では22%に上った。Munozは「テスラは昨年に販売記録を更新したにもかかわらず、今年はその時以上に良い結果を示している。しかし、モデルYの成功とその後のモデル3の販売不振がなければ、成長のスピードはさらに速くなっていただろう」と付け加えた。

フォルクスワーゲングループは、第1四半期のメーカー別BEVランキングでテスラにわずか2,400台差で2位につけており、BEV台数は57%増となっている。テスラが圧倒的であった時期でさえ、フォルクスワーゲンの上昇はテスラに匹敵するものであった。当月はフォルクスワーゲンが好調で、販売台数はテスラの44%増に対し、75%増となった。浙江吉利控股集団(Geely Group)、上海汽車集団(SAIC Group)、トヨタも第1四半期にBEV市場で良い結果を出している。

 

MGMaxusは好結果を収めた。最近発売されたMG 4の人気もあり、MGはランキングを上昇し続けている。20233月、MGブランドは、ニッサン、トヨタ、フォードを抑えて、メーカー別のBEVランキングトップ10に入り、MG 4は、当月のBEVランキングで4位を獲得した。MGは、中国メーカーが欧米市場で成功するための典型的な例であり、評判の高い欧米ブランドを使用し、競争力のある製品を販売している。

 

トヨタは、BEVではまだ少数派だが、bZ4X3,700台以上販売した。これにより、この四半期のトヨタのBEV販売台数は前年比437%増加している。注目すべきは、トヨタが第1四半期にフォードを上回ったことである。しかし、その数字は、欧州の大半のメーカーやヒュンダイキアが記録した台数には遅れをとっている。

メーカー、モデル、セグメント別の販売台数レポートをご希望される方は、以下のフォームからご登録ください(英文のみ):

.

Download file: March2023-Europe-Volume-Release-J.pdf