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3月 14, 2022 by Terutaka Kawamura

2022年1月欧州新車販売台数速報

20221月の欧州自動車市場は、1991年以来最悪の結果に

  • 新車販売台数は2021年1月比で2.4%減となった
  • SUVのマーケットシェアは過去最高の49.7%を記録
  • ダチア サンデロ(Dacia Sandero)が販売首位

 

JATO Dynamicsが欧州26カ国で調査したデータによると、20221月の欧州自動車市場は新車販売台数が811,332台となり、1991年以来最悪の結果となったことが明らかになった。販売台数は、政府が課したロックダウン政策の影響で市場がまだ苦しんでいた20211月と比較して2.4%減少し、20201月と比較して28%も減少している。スウェーデンは、20201月と比較して販売台数が増加した唯一の市場であった。

 

JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「当月は、新型コロナウイルスによる経済的な低迷のため消費者信頼感が低いままであり、生産は継続的な半導体不足による影響を受け続けた」と述べた。

SUVEVが単独で成長をけん引

このような厳しい状況下でも、SUVEVは再び市場を成長させる唯一のけん引役として浮上した。Munozは「これらのセグメントは、欧州の自動車メーカーにとって生命線であり、早く新車が欲しい消費者にとっては唯一の選択肢であった」と続けた。

 

当月402,900台のSUVが販売され、市場の49.7%を占めたことで、月次マーケットシェアは過去最高となった。従来のセグメントの大部分とは対照的に、販売台数は20211月と比較して11%増加したが、20201月と比較して10%減少している。コンパクトSUVが最も人気を集めたが、スモールSUV19%増)、ミッドサイズSUV50%増)も好調であった。

SUVセグメントをけん引したのはフォルクスワーゲングループで、マーケットシェアは24%、台数は7%増であった。成長をけん引したのは、クプラ フォーメンター(Cupra Formentor)、フォルクスワーゲン ID.4、アウディ Q3、シュコダ エンヤック(Skoda Enyaq)、新型フォルクスワーゲン タイゴ(Taigo)、フォルクスワーゲン ティグアン オールスペース、アウディ Q4である。SUVランキングでは、ステランティスが2位となったが、20201月の20%から当月は17%へとシェアを落とした。20201月から20221月にかけて、トヨタとヒュンダイキアが最もマーケットシェアを伸ばしている。

ピュアEVBEV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)の販売台数は合計149,400台となり、20211月と比較すると36%増、20201月と比較すると105%増となった。この伸び率は、ここ数カ月間の伸びよりも鈍く、ディーゼル車の27%減、ガソリン車の1%減を相殺するには至らなかった。

BEV20211月から販売を73%伸ばし、低公害車全体の54%を占め、同期間に販売が9%増となったPHEVのシェアを上回った。

サンデロが首位、ヤリス クロスが上昇

1月のモデル別ランキングでは、ダチア サンデロ(Dacia Sandero)が2021年比で10%増の17,558台を販売し、4位のフォルクスワーゲン ゴルフを抑えて首位となった。2021年は、ゴルフが2位のサンデロを抑えて首位だった。

トヨタ ヤリス クロスは、SUVランキングで引き続き順位を上げて3位となり、トヨタのラインナップの中で最も人気のある車種となった。また、フォード プーマ(Puma)とトヨタ カローラもトップ10入りを果たしている。

また、ヒュンダイ ツーソン(Hyundai Tucson)、ダチア ダスター(Dacia Duster)、ミニ ハッチ、キア スポーテージ(Kia Sportage)、トヨタ RAV4C-HR、ヒュンダイ コナ(Hyundai Kona)、キア シード(Kia Ceed)も顕著な伸びを示している。

メーカー、モデル別の販売データ一覧はこちらからご覧ください(英文のみ)

https://www.jato.com/wp-content/uploads/JATO-European-Car-Registrations-January-2022-1.pdf

 

Download file: January2022-Europe-Volume-Release-J.pdf