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8月 21, 2019

2019年6月欧州新車販売台数速報

SUV販売の伸び率は過去最低水準へ鈍化

欧州市場での成長はすでにピークを迎えたか

  • 20196月のSUV販売台数はわずか0.7%増。しかし、依然同セグメントにおいて過去3番目に高い月間販売台数である
  • 市場全体では前年同月比7.9%下降と、2019年で最も大きい下げ率。2015年来、6月期における最低販売台数となる
  • 市場の41%を占める、個人登録台数の落ち込みが下落の要因
  • 市場の下降傾向に反し、テスラ、トヨタが好調。マーケットシェアを最も伸ばす

2か月連続の市場成長の後、欧州自動車市場における20196月期の販売台数は、149万台に下落した。前年同月比7.9%減と、2019年上半期において最も下落率の高い月となった。JATOで調査している27市場の内、4市場のみが成長しているが、合わせても全販売数の2.6%にすぎない。「6月の結果は、欧州市場が悪化し続けていることを裏付けた。我々は何度も同じパターンを目の当たりにしている。消費者の信頼低下がディーゼル車の販売台数に影響を及ぼすという、かつて欧州全体を支配した様式だ」とJATO グローバルアナリストのFelipe Munozは語る。

前年同月比 欧州市場自動車販売台数は7.9%減少

ディーゼル車販売は、電気自動車がマーケットシェアを広げつつあるスカンジナビア諸国において、特に困難を極めている。6月のスカンジナビア4か国のディーゼル車販売台数は、52%減のわずか20,092台となり、電気自動車の販売台数(20,182台)が初めて上回った。前年同月比の落ち込みが目立つ要因は、昨年7月の増税を前にして、スウェーデンが記録的な販売台数を6月に残していることが特に大きい。

 

事実、欧州全体におけるディーゼル車と電気自動車の明暗は、くっきりと分かれている。20196月の電気自動車需要は20%上昇した一方、ディーゼル車の販売台数は21%減少し、市場全体の31%となった。とはいえ、電気自動車の成長は、主流となったと言うにはまだ不十分で、全販売台数の7.5%を占めるにすぎない。「ディーゼル車販売の下降は、電気自動車の成長と比較して、大きくなる傾向が続いている。マーケットポジションを根本的に変革するには、電気自動車はもっと多くの消費者を獲得しなければならない。あるいは、ディーゼル車廃止に向けた資本投下などはできないであろう」とMunozは語る。

国別自動車販売台数 前年同月比増減ランキング

「だが6月に最も憂慮すべき結果は、続くディーゼル車の下落ではなく、SUV販売の鈍化だ」とMunozは続ける。SUV6月の合計販売台数は556,400台で、20186月の552,500台に比べて0.7%の上昇にとどまった。「SUVセグメントの販売台数としては、20183月、20193月に次いで3番目に高い月だったが、その成長鈍化には2つの要因がある。1つ目は、多くの市場が不景気であることだ。SUVは一般乗用車の中では高額な傾向があり、とうとう販売台数に影を落とした。2つ目はさらに憂慮すべき事態で、SUV需要は長年に渡る上り調子の後、ピークを迎えたのかもしれない。もし2つ目の要因が正しいのならば、欧州は自動車産業成長のけん引役を失ってしまったのかもしれない」とMunozは締めくくった。

6月のSUVセグメントの鈍化傾向は、5%減を記録したプレミアムSUVの結果によるところが大きい。中でも、メルセデス、ボルボ、ランドローバーが軒並み2桁台の減少となったのが大きな要因だ。だが、いくつかの主要ブランドは成長しており、セアト(Seat)は37%増、ダチア(Dacia)は21%増、フォルクスワーゲンは19%増となった。一方で最も人気のSUV3車種では、ニッサン キャシュカイ(Qashqai)が15%減、フォルクスワーゲン ティグアンは18%減、プジョー 300818%減と大幅に下落した。

欧州23カ国 燃料タイプ別の販売構成比

しかしながら6月に成功を残したメーカーもある。テスラは、昨年6月の4,034台から、14,106台へ販売台数を増やし、最もシェアを伸ばした。2019年第1四半期と同様、期末にモデル3が納車されたことが大幅販売増につながった。20196月にモデル3は欧州でのプレミアムミッドサイズセダンのベストセラーとなり、そのおかげでテスラは2019年上半期で昨年の3倍以上の売上を計上することができた。

欧州27カ国セグメント別マーケットシェア 前年同月比

トヨタもまた、6月にマーケットシェアを伸ばした勝者だ。新型カローラはオーリスよりもはるかに多くの販売を達成し、新型RAV4SUVランキングを上昇し続け、コンパクトSUVの主要モデルトップ10に加わった。レクサスも加えると、6月のハイブリッド車市場の72%を占めている。

欧州27カ国 メーカー別モデル別販売台数ランキング

フォルクスワーゲン ティークロス(T-Cross)も好成績を修め、11,058台を販売してトップ50モデルの仲間入りを果たしている。またシトロエン C5エアクロスは7,741台を販売し、マツダCX-5とジープ コンパスよりも多くを売り上げた。一方メルセデス Aクラスは、コンパクトカーランキングでフォルクスワーゲン ゴルフ、フォード フォーカス(Focus)、シュコダ オクタビア(Skoda Octavia)に次ぐ第4位となった。フォード フォーカス(Focus)はドイツ、イタリア、フランスでの販売好調に後押しされ、台数を伸ばしている。

 

ヒュンダイ コナ(Kona)もほぼ8,700台を販売し、好調であった。なお、その内22%は電動車である。一方でセアト タラッコ(Seat Tarraco)は3,910台を売り上げ、プジョー 5008、シュコダ コディアック(Skoda Kodiaq)、三菱 アウトランダーに次ぐ、欧州におけるミッドサイズSUV販売の第4位となった。

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