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12月 1, 2022 by Terutaka Kawamura

2022年10月欧州新車販売台数速報

10月の欧州BEV市場はフォルクスワーゲン ID.3ID.4が上位を占めた

 

  • 当月は2022年度で最大の伸びを記録
  • フォルクスワーゲングループ、トヨタ、フォードが特に成長を記録した
  • BEV販売台数は年初来累計で100万台を突破
  • フォルクスワーゲン ID.3、ID.4がBEVランキングをけん引

 

202210月の欧州新車市場は14%増の903,533台を記録し、3ヶ月連続で前年比プラスとなった。JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「202110月には、市場は半導体危機の最悪の事態に直面していたが、1年が経過して、課題を理解し、対処法を学んでいる」と述べている。

しかし、8月、9月、10月での好調な結果は、今年7月までの損失を補うには十分ではなかった。年初来累計販売台数は909万台で、前年比8%減となっている。2020年に新型コロナウイルスの影響が欧州市場を襲ったときの同期間の台数は、967万台であった。

 

Munozは「経済的、地政学的な不確実性とともに、販売店での新車不足の影響は、2020年のロックダウン時よりも販売台数に大きなダメージを与えている。自動車メーカーがこの新しい現実に適応するにつれ、消費者も納車までの期間が以前より長くなっていることを理解してきた」付け加えた。

 

 

フォルクスワーゲン グループが成長をけん引

 

10月の成長は、フォルクスワーゲングループの好調な業績によって一部説明される。販売台数は23115台で、主にアウディ、シュコダ(Skoda)、クプラ(Cupra)がけん引し、40%増となった。

 

しかし、これは202010月の販売台数281,700台、201910月の販売台数302,000台(概算)を大幅に下回っている。

 

トヨタも、新型車の成功により、販売台数が47%増となり、2019年、2020年の実績を上回る好調な結果となった。レクサスの台数は14%減であった。フォードは、プーマ(Puma)とフィエスタのおかげで販売台数が35%増加したが、2019年の77,600台、2020年の6600台には及ばない結果となった。

 

当月は中国メーカーのMG12,000台以上を販売し、MGにとって記録的な月となった。同じ10月で比較すると、2021年は4,800台、2020年は2,900台強の台数であった。Munozは「この成功は、より魅力的な製品、特に電動化された製品群を、競争力のある価格で投入したことによるものである。MGは、適切な提案さえすれば、中国メーカーが欧州で成功できることを証明しているのだ」と続けた。

BEVの販売台数は年初来累計で100万台を突破

 

当月は、EVBEV + PHEV)が市場全体の23%を占めた。台数は15%増加したものの、マーケットシェアは202110月と変わっていない。BEVの販売台数は119,600台で15%増、PHEVの販売台数は88,200台で13%増となった。年初来累計では、BEVの需要は24%増の1103,055台となっている。

 

10 月のマーケットシェアは、フォルクスワーゲン ブランドが 12.7%で首位となり、フォルクスワーゲングループ傘下の他のブランドを含めると 25%に上昇した。ルノーはメガーヌ E-Techの成功によりこれに続いたが、ゾエ(Zoe)の需要は減少した。BMWは、i4iXがけん引して販売台数が111%急増し、マーケットシェア7.1%3番目に人気のあるEVブランドとなった。

 

プジョー  208 が首位に返り咲いた

 

ここ数ヶ月、勢いを失っていたプジョー 208が、月間および年初来累計のモデルランキングで、2位のダチア サンデロ(Dacia Sandero)を大きく引き離し、首位に返り咲いた。208は、ゴルフを抜いて2022年に欧州で最も売れた車となる可能性が高い。

 

BEVランキングでは、フォルクスワーゲンのID.4ID.32車種が上位を占めた。ID.4は、中型電動SUVという市場の重要なポジションにあるため、販売台数を伸ばし続けている。一方、ID.3の販売台数は当月に3%減、年初来累計では41%減の34,320台となった。

 

BEVランキングの3位はフィアット 500で、テスラのモデルを除けば、今年1月以来最も人気のある電気自動車としての地位を維持している。ルノー メガーヌ E-Techは、クプラ ボーン(Cupra Born)やニッサン リーフなどのライバルを大きく引き離して、欧州で5番目に人気の高いEVとなった。

10月に最も売れたプレミアムEVであるポールスター 2が、テスラ モデル3BMW i4を抑えて、トップ10入りを果たした。i4BMWの中で最も人気のある電気自動車になっている。

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