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6月 9, 2021 by Terutaka Kawamura

2021年4月欧州新車販売台数速報

フォルクスワーゲン ID.4が4月に、SUVとして初めて、最も売れたBEVとなった

  • 当月の欧州新車販売台数は、2020年4月比で261%増加したが、感染拡大前の水準にはまだ遠く、2019年4月比で23%減少した
  • 低公害車は市場全体の15%を占めた
  • モデル別販売ランキングで、再びプジョーが首位となった

 

20214月の欧州新車市場は、20204月と比較して261%増の1029008台を記録した。昨年の同時期には、欧州でロックダウンが導入されたため、新車販売がほぼ完全に停止していた。その頃よりは大幅に増加したものの、市場は感染拡大前の水準に戻るにはまだ程遠く、販売台数は20194月より23%減少している。JATOが調査した欧州26カ国のデータによると、20214月の販売台数は、新型コロナウイルスの影響がピークだった20204月を除くと、過去20年間で最も少ない台数となった

 

JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「これらの結果は、多くの人が予想していたよりも回復が遅いことを示しており、短期的には、排出ガス規制への対応に追われている自動車会社にとっては、あまり励みにはならないだろう」と述べている。

 

4月までの年初来累計台数は2020年度より23%増加したものの、2019年度の台数より25%少なく、2001年以降では2番目に少ない水準であった。Munozは「ロックダウン規制や感染拡大の影響が問題の根源のように見えるかもしれないが、電動化車両へのシフトによる連鎖的な影響もある。 電動車がより高価であるため、従来の内燃機関(ICE)モデルと比較して、取引される台数が減少しているのだ」と続けた。

 

 

全体的にネガティブな傾向にもかかわらず、20214月の低公害車の販売台数は記録的な結果となり、前年同期の11%から増進して市場全体の15%を占めた。ピュアEVBEV)の販売台数は前年同月比338%増の71,500台、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)の販売台数は507%増の81,000台となった。

 

 

ピュアEVBEV)の販売ランキングでは、発売されたばかりのフォルクスワーゲン ID.4が、2位のID.3を抑えて首位となった。電気自動車が発売されて以来、SUVBEVランキングで首位になったのは初めてのことである。Munozは「予想通り、電気自動車の次の成長はSUVが担うことになるだろう。フォルクスワーゲン ID.4が首位になったことは電気SUVトレンドの始まりに過ぎず、消費者需要の高まりに伴い、新しいモデルが市場に投入されることが期待できる」と述べた。

 

フォルクスワーゲングループは、ID.4の貢献に加え、他のBEVの好調な結果により、4月の欧州BEV市場で34%のシェアを獲得した。その結果、市場全体で約27%のシェアを獲得したことと比べて、ピュアEVでの方が販売好調であった。

 

実際、BEVは、フォルクスワーゲンの伝統的な内燃機関(ICE)モデルが計上した損失を相殺している。例えば、フォルクスワーゲン ゴルフは、20194月と比較して当月は台数が49%減少したため、モデル別販売ランキングで3位であった。20184月に、ゴルフは新車販売台数全体の2.93%を占めていたが、当月はわずか1.73%である。

 

プジョーは、2082008の両モデルを欧州販売ランキングの1位と2位に送り出すことができた。2月と同じ結果となり、さらに年初来販売ランキングでもそれぞれ1位と4位を占めている。両モデル共、それぞれのセグメントで高い競争力を持ち、保守的な競合他社の製品を常に上回っているのだ。

 

Download file: April-2021-Europe-Volume-Release-J.pdf