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10月 13, 2017 by Yoshihito Aoyagi

2017年第3四半期アメリカ新車販売台数レポート

  • SUV、ピックアップトラック、バンが第3四半期もをシェアを伸ばし、これらのセグメントが全販売の約60%を占める
  • モデル別では、Ford F-Seriesがランキングトップを維持し、好調な販売を記録したToyota RAV4がRam PickupやToyota Camryをかわし3位にランキングされている
  • ブランド別では、Fordがトップを維持し、続いてToyotaが大きく販売を伸ばしてランキング2位となった

今期のアメリカ市場での自動車販売は、前年同期比で1.1%減の4,424,655台となった。昨年に続く減少で、2年連続の減少(昨年度は1.3%減)となっているが、2006年以降で3番目に多い販売台数であり、ここ10年では高い水準である言えるだろう。

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この四半期は7月、8月と前年同期比で減少が続いたが、9月は今年度で初めての販売増を記録した。この9月の販売増は、カレンダーの関係で週末が昨年度より1回多かった事と、ハリケーンハービーからの復旧による需要増が要因と考えられる。

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現在のアメリカ市場は、SUVやピックアップトラックが成長を続けており、今期はそれらの販売が、前年同期比3.3%増の約60%を占めるようになった。この成長の要因や、SUVやピックアップトラックの魅力が相対的に向上していることにあると考えられる。例えば、SUVのラインナップが少ないHyundai-Kiaがマーケットシェアを落とし、フルサイズSUVのAtlasを導入したVW Groupが7.5%販売を成長させている。一方で、セダンやMPVの販売は減少を続けており、小型ハッチバックとセダンは前年同期比で8.4%減となっており、全販売の約34%の販売にとどまった。

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ブランド別でみると、今期はToyotaが特に好調な販売をみせており、販売首位のFordに続きランキング2位につけている。メーカーグループでは、GMがマーケットシェア17%で首位となり、2位のToyotaは好調な販売もあり、シェアを1.3ポイント伸ばし15.3%となった。この好調な販売はSUVの販売増が一つの要因となっている。3位のFCAが中型セグメント以下のいくつかのモデルが販売終了した影響で10.1%減となり、続くHondaとのシェアの差が、昨年の3ポイントから1.7ポイントに縮まった。

モデル別販売台数ではFord F-Seriesが好調な販売を続け、販売ランキングで首位となり2位以下との差を広げている。また、Toyota RAV4の販売も好調でがRam PickupやToyota Camry、Honda CR-Vより多く売り上げ、ランキング3位につけている。その他、Chevrolet EquinoxやNissan Rogue Sport, Honda Civic, Toyota Highlander, Subaru Impreza, Jeep Grand Cherokeeなどがシェアを伸ばしたモデルとなった。

以上