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4月 4, 2023 by Terutaka Kawamura

2023年2月欧州新車販売台数速報

20232月は電気自動車が成長をけん引、テスラ モデルYが首位に

  • 2月の欧州新車市場は前年同月比12%増、BEV市場は33%増となった
  • テスラ モデルYがモデルランキングで首位に
  • 欧州28カ国のうち25カ国でBEVがシェアを拡大

 

20232月の欧州新車販売台数は90万台強で、20222月と比較して12%増となった。1月と2月を合わせた累計販売台数は181万台で、昨年の同期間と比べて11%増加した。

 

JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「大きな構造的問題が残っている一方で、2023年に入ってからの結果は、消費者がより競争力のある商品に対してポジティブに反応していることを示している。しかし、今後数ヶ月のうちに上昇するであろう金利は、消費者のローン利用をより困難にし、購買決定に影響を与える可能性がある」と話す。

 

イタリア、スペイン、英国、ベルギーは、2月に2桁の高い成長率を記録した。成長率が低下したのは、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、キプロスのみであった。

BEVが成長をけん引

ピュアEVBEV)の需要増が、20232月の全体的な好結果をもたらした。JATOのデータによると、当月は118,329台のBEVが販売され、20222月から33%増加した。

 

Munozは「ノルウェーは長年けん引役であったにもかかわらず、欧州のBEV成長に今ではあまり貢献していない」と続けた。成長率で見ると、ドイツ、フランス、英国、オランダの大幅な成長に対してノルウェーは5位であった。

 

欧州でBEVの普及が加速しているのは、消費者のバッテリー残量や充電に対する不安が低下していることに加え、市場で競争力のある取引や提案がされている結果である。BEVのマーケットシェアは、25カ国で拡大した。フィンランドは、20222月と20232月の間に約18%ポイント増加し、けん引役となった。BEVのマーケットシェアが2桁であったのは以下14カ国である: アイルランド、フランス、ベルギー、ルクセンブルク、オーストリア、ポルトガル、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、デンマーク、フィンランド、英国、ドイツ、スイス。

テスラ モデルYが再び首位に

このBEVの成長傾向は、モデル別ランキングにも表れている。テスラ モデルYは、通常2月はテスラの販売台数が少ないにもかかわらず、欧州で最も売れたモデルとなった。Munozは「この傾向が続けば、年末にはモデルYが欧州の年間販売ランキングのトップ10に簡単に入ることができるだろう」と付け加えた。

 

モデルYは、オーストリア、デンマーク、フィンランド、ドイツ、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガルの販売トップ5に入っている。また、年初来累計でも10番目に販売台数の多いモデルだった。しかし、その人気の上昇により、モデル3の台数は減少しており、20222月の販売台数とは対照的に49%の減少を記録した。

中国メーカは勢いを失う

最近、中国生産車の人気が高まっているが、組立原産地別の集計では、他の地域と比較して、販売台数がそれほど大きく伸びていないことがわかった。当月に欧州で販売された新車のうち、中国製はわずか2.7%で、20222月の2.9%から微減した。

 

Munozは「中国車の欧州参入は、多くの人が予想したほど早く実行されていない。中国ブランドが欧州への進出を成功させるためには、モデル、生産、マーケティング計画について、明らかにもっとやるべきことがあるだろう」と話した。

 

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