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3月 20, 2019

2018年欧州CO2排出量レポート

CO2 排出量は2014年来の最高値へ上昇
ディーゼルからガソリンへの転換は続行

  • 23市場中20市場で平均CO2排出量が上昇
  • ディーゼル車からガソリン車への転換が平均CO2排出量の上昇を加速
  • 2017年に続きToyotaはトップセールス25ブランド中、最も低い平均排出量

2018年の平均CO2排出量は前年比2.4 g/km増の120.5 g/kmで、過去四年で最も高い平均値となった。欧州23カ国のマーケットをカバーするJATO Dynamicsの分析によると、ディーゼル車販売量と平均CO2排出量との直接的な相互関係が明らかになった。

市場のディーゼルに対するネガティブな認識の高まりとともに、WLTPに代表される新規則と燃料タイプを再考する気運が高まった結果、2018年のディーゼル需要は18%下落した。JATOグローバルアナリストのFelipe Munozは「WLTPが導入された20189月以降は、多くの車がまだ認証されていなかったため、市場にとって困難な時期であった。CO2の上昇は明らかに憂慮すべき事態であり、ほぼ全ての自動車メーカーと政府にとって悪いニュースだ。業界は前進するどころか、排出量目標の達成から後退しつつある」と語る。 (注:CO2排出量はNEDCで測定された値。)

CO2排出量の合計は2007年より着実に減少しているが、2015年は4.1 g/km減、2016年は1.4 g/km減と減少ペースは緩やかになりつつある。同時期におけるディーゼル車の販売成長率は7%増から1%増と下降している。欧州市場におけるディーゼル離れの傾向は、2017年に、2007年来で初めて平均CO2排出量が0.3 g/km増加したことと、ディーゼル車需要が8%低下したことにより、裏付けられたと言えるだろう。2018年はディーゼル車需要が18%減、CO2排出量が2.4 g/km増と大きな変化が見られた。

昨年のCO2排出量増加の主要因は、ディーゼル車の需要減少による可能性がある。ディーゼル車の平均CO2排出量はガソリン車よりも3.2 g/km低いからである。「そういったディーゼル車のCO2排出量面での利点は、昨年のディーゼル車需要の劇的な減少により次第に薄れてしまった。もしディーゼル離れが続いて代替燃料車の普及が加速しなかった場合、自動車業界は排出量減少という短期目標を達成するために、もっと思い切った手段を取る必要があるだろう」とMunozは語る。

ディーゼル車の終焉がCO2排出量増に決定的影響を与えたのは確かだが、原因はそれだけではない。 昨年はSUVに16のニューモデルが導入されたことと、SUV需要が高まったことも欧州の平均CO2排出量増加の要因である。スモール、コンパクト、ミッドサイズ、ラージSUVの平均CO2排出量は1.4 g/km増加した。そして2018年の乗用車販売台数におけるSUVのシェアは35%を記録、2018年において唯一増加したセグメントであった。

SUVの平均CO2排出量はスポーツカー、ラグジュアリーセダン、バンに次いで4番目の高さである。対照的にCO2排出量が最も低いセグメント(シティカーとサブコンパクトカー)は販売台数が1.5%減となっている。欧州の消費者は排出量の高い車を選ぶ傾向にあるため、業界の成長はより高い排出量と引き換えにもたらされると言えるだろう。SUVセグメントの販売増加とディーゼルからガソリンへの転換の組み合わせが、CO2排出量変化にとってきわめて重要だったことが認識できる。

国ごとの分析データを見ても、ディーゼル車の需要減とCO2排出量の増加との因果関係は明らかである。ノルウェー、オランダ、フィンランドの三カ国にのみ、CO2排出量に改善が見られた。ノルウェーにおいては電気およびハイブリッド車の人気が高まり、そのマーケットシェアは57%であった。ディーゼル車の販売台数が対前年比マイナス28%になったことを打ち消すには十分すぎるほどの数値である。オランダでは代替燃料車(AFV)需要が74%増と、全マーケットの11%にのぼったことがCO2排出量改善へつながった。 だが、オランダ市場は相変わらずガソリン車への依存が強く、市場の76%を占めている。 英国はアンチディーゼルキャンペーンが積極的に行われた国のひとつであったため、最もCO2排出量に増加がみられた。

ブランド別に見ると、Toyotaは昨年引き続きランキングトップとなり、平均CO2排出量の計測を開始以来、初めて平均値100 g/km以下を記録した。昨年Toyotaで販売された60%がハイブリッド車であった。またToyotaは2017年と比較した場合、CO2排出量に改善がみられた唯一の5ブランドの中の一つで、1.4 g/km減少している。それはToyota C-HRの商業的成功と、その燃料バリエーションのバランスの良さからもたらされた。NissanはLeafの大成功によって最も躍進し、Leafは欧州における2018年の電気自動車のトップセラーとなった。同時に、大半をSUVが占める同社の従来のトップセラー販売数は減少した。

編集注:
Volume-weighted average CO2 emissionsの値は、以下の式により求められる;

xw=w1x1/(w1+w2+⋯wn)+w2x2/(w1+w2+⋯wn)+⋯wnxn/(w1+w2+⋯wn)

xw = Volume-weighted average CO2 emissionsの値
x1,x2…xn=各バージョンのCO2排出量
w1,w2…wn =当該バージョンの調査対象期間における販売台数
(注:CO2排出量はNEDCで測定された値。)

Download file: CO2 Europe 2018 Release - JPN.pdf